鉄構技術記事詳細

2012年8月号 VOL.25 NO.291

・[特集]鉄骨造建築の柱材・柱形式
・[Photo Topics]第23回 JSCA賞 2012 日本建築構造技術者協会
・[耐震設計と施工]中之島フェスティバルタワーの構造設計
・[Interaction&Collaboration]中京競馬場スタンド等改築工事
・[鉄のデザイン+a]小布施町立図書館まちとしょテラソ
・[Topics]東京スカイツリー
・[Strutect]石川 裕さん

・特集:2012再開発プロジェクト展望―全国版

今月号は特集「鉄骨造建築の柱形式・柱材」、「鉄骨造建築紹介」、「全国の大型店舗・大規模工場一覧」などで構成。「鉄骨造建築」は、大阪に建設中の高さ200mの超高層ビル「中之島フェスティバルタワー」、スパイラル状にずれながら上昇する空間をつくる鉄骨架構採用の「中京競馬場スタンド等改築工事」、鋼板コンクリートによる曲面屋根を実現した「小布施町立図書館まちとしょテラソ」など、超高層ビルから立体構造、デザイン建築まで鉄骨造建築の魅力に迫る。

・特集:鉄骨造建築の柱材・柱形式

―「震災復興」に向けて「鉄骨造建築」をアピール―
東日本大震災以降、「安全・安心な建物」への意識が急速に高まっている。鉄骨造建築は、高強度の柱材が開発され、さらに制振構造と組み合わせて、さらに耐震性能の高い設計が採用されている。高層ビルの4面ボックス柱には高強度のTMCP鋼の採用が増え、4面ボックスやBCP、円形鋼管を使用したCFT柱など、鉄骨造建築の柱形式はますます多様になっている。特集では、構造設計者がケーススタディーにより、柱材・柱形式の採用基準などを解き明かしている。

・連載企画「大型店舗・大規模工場」一覧

―営業に役立つ建設情報満載!―
延床面積1,000㎡以上の鉄骨造を中心に、全国の中小規模物件計168件を紹介する連載企画。今月号では、鉄骨所要量計約17万8,000㌧に及ぶプロジェクトを紹介。国交省の「建築着工統計」や「大型プロジェクト」と異なり、全国の中小規模プロジェクトの詳細情報が把握でき、即営業に役立つ資料となる。掲載件数は毎号同じだが、建築規模により、総延床面積や鉄骨所要量が変動するため、鉄構業界の景気指標としても役立つと好評のシリーズ。

●特集:鉄骨造建築の柱材・柱形式

・はしらの役割 柱はどう決めている?
―――小板橋裕一(日建設計)
・建築空間の立体的なつながりを作り出す架構
―――木村 俊明(佐々木睦朗構造計画研究所)
・柱の役割と選択について
―――東 和彦(三菱地所設計)
・張弦架構を用いた体育館の構造計画
―――森田 明(松田平田設計)
・鉄骨造建物の柱部材形式決定プロセスに関する一考察
―――桑 素彦(戸田建設)
・国土交通大臣認定の建築構造用鋼材一覧

●Photo Topics

・第23回 JSCA賞 2012 日本建築構造技術者協会

●耐震設計と施工

・中之島フェスティバルタワーの構造設計
―ホール+超高層オフィス 2,700席の大空間とSグレードの耐震性を両立―
―――阿波野 昌幸/吉田 聡/岡田 健

●Interaction&Collaboration

・中京競馬場スタンド等改築工事
―――塩手 博道/沢崎 詠二/櫻井 優貴/佐藤 まどか/兼城 莉乃

●鉄のデザイン+a

・小布施町立図書館まちとしょテラソ
―――杉下 浩平/田尾 玄秀/水上 勝博

●Topics

・東京スカイツリー
―シリーズ第25弾 東京スカイツリー News―
―Good Point 「源森橋」から―
・新日鉄エンジニアリング 「スタンパッケージR」の販売を開始
・那須ストラクチャー工業 「Tekla Structures」2台導入、BIM対応へ
・オートデスク 「Autodesk University Japan 2012」開催
・ソフトウェアセンター 構造躯体変換ソフト「SSCシリーズ」最新版をリリース
・福井コンピュータアーキテクト BIM建築設計システム「GLOOBE 2013」リリース
・「構造計画研究所 技術発表会2012」開催

●Project

・全国の建設プロジェクト(早分かり&一覧表)
―ビル/商業施設/工場/学校ほか―
・全国の建設プロジェクト(パース編)
・三菱地所 「(仮称)大手町1-1計画」に着手
・「清水建設技術研究所整備計画」始動

●Strutec Data

・2012年4月の都道府県別建築着工面積/2012年5月の建築着工面積

●Regular

・ヨーロッパの橋と建築を訪ねて―SEWC2011参加と空間構造デザインの視察報告―
―04 チューリッヒの建築と世界が注目するETH―
―――金箱温春/多田脩二/森田明/与那嶺仁志
・体験的な「溶接と強さ」の話
―その40 切り合わせると積み上げる―石を切り出し積み上げる技術が生み出した巨大構造――
―――豊田 政男
・建設関連産業の未来のための技術評論
―第25回 地方目線”あきた元気創造プラン”再論―
―――藤盛 紀明
・ひとりDEBATE Part.2
―連載⑧―立体幾何学のルーツをたずねて 正多面体の見方・考え方―
―――渡辺 邦夫

・リレーエッセイ 建築と私 190 「恩師小川先生を偲ぶ」
―――西澤 博文
・随筆126 い:伊豆の踊り子
―――深見 準一

・Strutect 石川 裕さん
鉄構技術
―清水建設 執行役員 技術研究所長・技術戦略室長―

●表紙
浅草文化観光センター
鉄構技術
鉄構技術
 雷門の向かい側の角地に建つ浅草文化観光センターは、観光案内所、会議室、多目的ホール、展示室といった多様な施設が集まっている。浅草の町並みが持つ界隈性を垂直方向に延長し、アクティビティを包み込む「屋根」を積み重ねることで、多様なプログラムに対応しつつ、今までの積層建築では存在しなかった「新しい断面」を作りだしている。通常のペンシルビルとは異なり、空間構成が各階ごとに変化するため、各階ごと水平変形のバランスや、平面的なねじれのバランスに配慮して設計されている。各方向とも純ラーメン構造を採用し、地震に対しては靭性に富んだ安全性の高い構造になるよう計画され、より高い安全性を確保するため、耐震安全性Ⅱ類として構造設計が行われた。所在地は東京・台東区雷門2-18-9、延床面積は2,159.52平方メートル。地上1~8階はS造、地下1階はSRC造、最高高さは38.907m。建築主は東京都台東区、設計監理は隈研吾建築都市設計事務所、構造設計は牧野構造計画、施工はフジタ・大雄特定建設工事共同企業体が担当。推定鉄骨使用量は地下78t、地上600t、鉄骨製作工場は冬木工業、神栄鉄鋼(溶接四面ボックス柱のみ)が担当。工期は2010年8月~2012年2月。

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