鉄構技術記事詳細

2013年4月号 VOL.26 NO.299

・[特集]震災復興と鉄骨造建築
・[Photo Topics]京橋、日本橋で再開発ラッシュ
・[耐震設計と施工]JPタワー
・[鉄のデザイン+a]鋼板建築―真壁伝承館
・[Topics]日鉄住金建材 大阪製造所に「津波避難タワー」建設
・[Topics]日本免震構造協会 「応答制御建築物の今後の取組みに向けて」
・[Strutect]塚田 良仁さん

・特集:震災復興と鉄骨造建築

東北地区で進む民間主導の震災復興プロジェクトや地区経済を活性化させる仙台の大型再開発、今後の復興計画などを掲載。「鉄骨ものづくり」の現場を訪ねる「ファブ探訪」は、森本工業所(京都府、Mグレード)と長安鉄工(岡山市、Hグレード)の2社をルポ形式で紹介する。計7社が鉄骨一次加工、溶接ロボット、新工法、CAD、BIMなどの最新技術、製品を紹介。国土交通大臣認定鋼材一覧、鉄骨加工機器一覧など鉄骨情報が満載。

・JPタワー、真壁伝承館-鉄骨造の魅力伝える建築を紹介

鉄骨造建築の魅力を伝えるコーナーは、東京駅前に3月オープンした「JPタワー」の第2回。同ビルは超高層建築ながら、透明なガラススクリーン採用などデザイン性にも優れる。今回はこれを支える特殊鉄骨の設計・施工概要について、設計・施工・鉄骨製作に携わった5社9人が共同執筆し、「JPタワー」の核心に迫る。「鉄のデザイン+α」は、鋼板構造による「真壁伝承館」。コラム-H構造と異なる鉄骨造建築の構造や鋼板加工、鉄骨製作、建方までを紹介する。

・東京・京橋/日本橋の再開発ラッシュをマップ付で紹介

東日本大震災以降、「減災」意識の高まりを受け、各地で建物の建替えが行われている。東京は丸の内の再開発に加え、京橋・日本橋で再開発ラッシュが続いている。「Photo Topics」では、同地区の大型再開発、超高層ビル、中低層ビルの計15プロジェクトを建設地のマップ付で紹介。同地区では計画段階から鉄骨建方、基礎工事着工、新築建物への本格着工などバブル期を髣髴させる状況で、計15プロジェクトで推定鉄骨約12万㌧を使用している。

●特集:震災復興と鉄骨造建築

・東日本大震災 震災復興と鉄骨造建築
―震災から2年。大型再開発、民間主導の建設計画が具体化し、復興元年に―
・ファブ最前線
森本工業所(京都府・綴喜郡)
・ファブ最前線
長安鉄工(岡山県・岡山市)
・国土交通大臣認定の建築構造用鋼材一覧
・Business Machine/Tools&New building methods
―アマダマシンツール/大東精機/神戸製鋼所/日立機材/テクラ/ドッドウエル ビー・エム・エス/データロジック/カルテック―
・鉄骨加工機械/溶接ロボット/溶接機器/溶接ワイヤ/CAD/CAM一覧

●Photo Topics

・第17回「震災対策技術展」/第4回「振動技術展」 災害対策と免制振技術を一堂に集結

●耐震設計と施工

・JPタワー
―旧東京中央郵便局のレトロフィット免震建物+透明なガラススクリーンを有した超高層建物―
第2回 透明なガラススクリーンを支える特殊鉄骨の設計並びに施工概要
―――小川 一郎/吉原 正/永山 憲二/島村 高平/市川 創/小紫 真昭/田川 英樹/鈴木 実/斎藤 孝行

●鉄のデザイン+a

・鋼板建築―真壁伝承館
―――渡辺 真理/新谷 眞人/JFE商事鉄鋼建材

●Topics

・日鉄住金建材 大阪製造所に「津波避難タワー」建設
・日本免震構造協会 「応答制御建築物の今後の取組みに向けて」
・JAVITが「東京駅丸の内駅舎見学会」
・構造計画研究所「免震検討体験セミナー」
・構造計画研究所「KKE Vision OSAKA」開催
・JFEシビル・JFEスチール 「第45回市村産業賞貢献賞」を受賞
・新日鉄住金・新日鉄住金エンジ 「回転圧入鋼管杭」の商品を一本化/釜石市・新日鉄住金・新日鉄興和不動産 スチールハウスによる復興公営住宅が竣工

●BIM

・グラフィソフトジャパン 失敗しないBIM導入講座「2DCADはもういらない」

●Project

・「全国の建設プロジェクト」の見方
・全国の建設プロジェクト(早分かり&一覧表)
―ビル/商業施設/工場/学校ほか―
・全国の建設プロジェクト(パース編)
・全国の建設プロジェクト(月別分析:12年12月)

●Strutec Data

・2012年12月の都道府県別建築着工面積/2013年1月の建築着工面積
・2012暦年 推定鉄骨需要量 対前年比7.9%増の459.5万㌧
・2012暦年の都道府県別推定鉄骨需要量

●Aspiration

・東京ネジ製作所 「太陽光発電システム施工展」に出展

●Regular

・英国の最も輝いた時期 産業革命期の構造技術遺産を現地に垣間見る
―第7回 カーディフ・ブリストフの建築物・構造物―
―――篠崎 洋三/篠原 聖二
・体験的な「溶接と強さ」の話
―その48 マッチングとミスマッチ:溶接金属の適合性―知識を伝えることと伝える言葉――
―――豊田 政男
・建設関連産業の未来のための技術評論
―第33回 中堅建設業の技術対応―
―――藤盛 紀明
・ひとりDEBATE Part.2
―連載⑯―バカにしていた「死荷重と活荷重」への反省を込めて 安全性について再考した―
―――渡辺 邦夫
・構造道場
―第7回 「特急とき」の巻―
―――高橋 治
・リレーエッセイ 建築と私 198 「職能と構造設計」
―――飯島 宏治
・随筆134 こ:コンクリート
―――深見 準一

・Strutect 塚田 良仁さん
鉄構技術
―梓設計 設計室 構造部 参与 チーフエンジニア―

●表紙
真壁伝承館
鉄構技術
 中世の城跡や近世の在郷町の町並みが色濃く残る茨城県桜川市真壁に、鋼板建築による斬新なデザインの公共施設が誕生した。2011年9月にオープンした「真壁伝承館」は、周辺の歴史的景観との調和を図りつつ、現代的な鋼板パネル構造を採用し、新たな構造システムへの挑戦も試みられている。建物は国の重要伝統的建造物群保存地区(2010年)内にあり、伝統的建築の多い街並みとの連続性を継承しながら、21世紀の建築にふさわしいデザインや機能との両立も図られている。内外壁を比強度と比剛性に優れた鋼板で構成することで耐震性が向上し、周辺の歴史的建造物のスケールに溶け込む建築を実現している。建築主は桜川市で、図書室や歴史資料館、集会所などの多目的複合施設として市民らが活用している。意匠設計は設計組織ADH、構造設計はオーク構造設計、施工は五洋建設が担当。規模は地上2階、延床面積は約2,700㎡で、構造は鋼板パネル付鉄骨ラーメン造。鉄骨製作はJFE商事鉄鋼建材・北陸建工が担当した。なお「真壁伝承館」は、2012年度日本建築学会賞(作品)、2012年度日本建築家協会賞、2012年度グッドデザイン賞を受賞している。

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