鋼構造ジャーナル記事詳細

2013年6月24日号 NO.1619

●建築鉄骨業界/技術力低下、熟練技能者離職で深刻化
●鉄建協が安全ポスター/中里氏の最優秀標語を採用
●H形鋼は7万円/物調の6月資材価格調査
●ピープル/橋建橋「橋の相談室」・春日昭室長
●東北鉄構連が総会/全国的に仕事量増・単価上昇へ
●アイ・テックと東大が共同研究/ウェブクランプ工法
●ムラヤマ(山形)/消費税引き上げへの対応検討中
●日本溶接協会が総会/認証制度普及と教育活動に意欲
●関東版
●北陸版
●JFEシビル/システム建築事業の概況

量と単価面で”潮目”の時期に

夏場以降に仕事量は漸増へ

目立つ『量から採算』の転換

 鉄構ファブ各社の手持ち仕事量・稼働率など現状をみる限り、鉄骨需要は順調に推移しており、今年度の鉄骨需要量について業界関係者が予測する「500万トン台まで回復」が現実味を帯びる展開を示している。一方、懸案事項となっている単価是正は、早くも年内までの量的確保を完了している主要ファブも少なくなく、全体的に『量』から『採算』の確保へシフトする企業も目立つ。緩やかながらも量と単価が回復基調にあることから、今年度を「業界にとっても潮目の年」と位置付ける関係者は多い。
(写真=都内・新宿区で建設中の大型プロジェクト)

技術力低下が課題として浮上

建築鉄骨業界

熟練技能者の離職で深刻化

 ここ数年、建築鉄骨業界において技術力の低下を指摘する声が増加、業界全体の大きな課題として浮上しつつある。「技術者の高齢化や管理者の減少など人材不足が主要因」としているが、品質の向上や維持確保にも関連するだけに深刻なテーマと受け止められている。需要の回復基調を機に今一度、「余裕を取り戻し、コスト優先の風潮を見直しつつ、人材育成や技術力を重視すべき」との機運も高まりつつある。

鉄建協が安全ポスター

中里司氏(巴コーポ小山)の最優秀標語を採用

 鉄骨建設業協会(会長=川田忠裕・川田工業社長)はこのほど、会員各社から募った安全標語の最優秀作品を採用した安全ポスターを作成、会員企業の各事業所に配布した。
(写真=全国安全週間に合わせて配布)

東北鉄構連

常総会と6月期役員会を開催

全国的に仕事量増・単価上昇へ

 東北鉄構工業連合会(会長=村山功・山形県鉄構工業組合理事長、ムラヤマ社長)は13日、福島市郊外の穴原温泉「吉川屋」で通常総会および6月期定例役員会を開催した。理事(17名)に岩手県鉄構工業協同組合から副理事長の佐々木史昭・中央コーポレーション社長が新しく加わった。来賓として全国鐡構工業協会の米森昭夫会長が出席。
 村山会長はあいさつで「今回の総会開催は絶妙のタイミングと言え、全国いたるところで値戻しが始まっている。東北がその先端の雰囲気だったが、今はむしろ他の地区の方が東北よりも値戻しが進んでいる」と話した。
(写真=あいさつする村山会長)

「ウェブクランプ工法」

無溶接施工の新接合システム

アイ・テックと東大が共同研究

 アイ・テック(本社・静岡県静岡市清水区、大畑栄一社長)は東京大学大学院工学系研究科と共同で鉄骨柱梁接合を無溶接で施工する新接合システム「ウェブクランプ工法」を開発した。
(写真=ウェブクランプ工法の概要)

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